2026年2月 更新

檀家管理ソフト6社比較価格・機能・導入形態で選ぶ寺院向けシステム

檀家管理ソフトの導入を検討されている住職のために、主要6サービスを客観的なデータで比較しました。

クラウド管理 寺務台帳
お寺まもる君
天空21
蘇婆訶(そわか)
一如
てらの記

ご留意事項

本記事の筆者は「てらの記」の開発者です。客観的なデータに基づき各サービスを比較していますが、利害関係がある点をあらかじめご了承ください。各社の公式サイトの情報をもとに、2026年2月時点の内容を記載しています。

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こんなお悩みはありませんか?

先代から引き継いだ手書きの過去帳が読みにくくなってきた。紙の台帳やExcelで檀家名簿を管理しているけれど、年忌の計算や案内状の作成が手間で、つい後回しになってしまう。住所変更の反映漏れが起きて、檀家さんにご迷惑をかけてしまったこともある——。

紙の台帳は災害や経年劣化で失われるリスクがあり、パソコンが壊れればデータごと消えてしまう。それでも「今のやり方を変えるのは大変だから」と先送りにしている——そんな住職も少なくないのではないでしょうか。

現在、こうした寺院の事務作業の課題を解決する檀家管理ソフトがいくつか存在します。本記事では、2026年時点で利用可能な主要6サービスを、価格・機能・導入形態の3つの軸で比較します。

どのサービスにもそれぞれの良さがあります。ご自身のお寺の状況に合ったものを見つける参考にしていただければ幸いです。

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檀家管理ソフトの選び方——3つの軸

クラウド型とデスクトップ型の違い

檀家管理ソフトには、大きく分けて「クラウド型」と「デスクトップ型(買い切り)」の2種類があります。

クラウド型デスクトップ型
データ保存場所ネット上のサーバーお手元のPC内
利用料金月額制(毎月)買い切り(一度きり)
スマホ対応対応が多い基本的に非対応
PC故障時データは安全バックアップなしなら消失
ネット環境必要不要

インターネット環境が安定していれば、クラウド型が安心です。パソコンが故障してもデータはサーバーに保存されていますので、別のパソコンやスマホからすぐにアクセスできます。一方、インターネット環境が不安定な地域では、デスクトップ型のほうが確実に使えます。

月額の目安と初期費用

クラウド型の月額は5,000円〜15,000円程度、デスクトップ型は買い切りで4万円〜20万円程度が相場です。クラウド型には別途初期費用がかかるサービスもあります。月額で考えると、護持会費数軒分と捉えれば、導入のハードルはそれほど高くありません。

サポート体制の違い

電話サポートや導入時のデータ入力代行が充実しているサービスもあれば、その分を価格に反映して低価格にしているサービスもあります。ご自身のパソコンのスキルに合わせて選ぶのがポイントです。「パソコンは苦手」という方は、少し費用がかかってもサポートが手厚いサービスを選ぶと安心です。

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6社比較——価格・機能を一覧で見る

基本情報の比較

寺務台帳まもる君天空21蘇婆訶一如てらの記
提供せいざん株式会社株式会社インダーセンス株式会社システムクリエイト株式会社イシダスターズコンピュータLeading.AI
形態クラウドクラウドデスクトップデスクトップデスクトップクラウド
月額(税込)¥10,000〜15,000¥9,800買い切り ¥39,600〜買い切り・要問合せ買い切り・要問合せ¥4,980
初期費用¥0〜¥29,800¥0

機能比較(全32項目)

機能寺務台帳まもる君天空21蘇婆訶一如てらの記
基本管理
檀家管理
檀家検索・フィルタ
過去帳管理
家族構成管理
法要・年忌
年忌自動計算
年忌一覧表示
法要スケジュール管理
法要↔年忌連携
入金・会計
入金管理(お布施・会費)
月別入金グラフ
年度別集計
データ入出力
Excelインポート
CSVインポート
列マッピングUI
和暦日付自動パース
OCR(紙台帳読み取り)
CSVエクスポート
UI/UX
ダッシュボード(統計)
データ整備率表示
まとめて入力
モバイル対応
印刷・通知
宛名ラベル印刷
年忌案内状印刷
短冊印刷
Googleカレンダー連携
その他
墓地管理
入力代行サービス
対応一部対応非対応

機能充実度のまとめ

サービス充実度
クラウド管理 寺務台帳111011
50%
お寺まもる君13613
50%
天空2110319
36%
蘇婆訶8321
30%
一如8321
30%
てらの記2705
84%

※ 充実度の算出方法:○=1点、△=0.5点、―=0点として、全32機能に対する得点率を計算しています。

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各サービスの特徴

クラウド管理 寺務台帳
クラウド

特徴

「檀信徒カルテ」というコンセプトで、単なる名簿管理を超えて檀家との関係性を記録・活用する設計思想が特徴です。導入後のサポートが手厚く、操作に不安がある方でも安心して使い始められます。

強み

サポート体制の充実、Googleカレンダー連携、墓地管理対応、入力代行サービスあり。複数の僧侶・寺務員での情報共有にも対応しています。

留意点

月額10,000〜15,000円と費用はやや高めですが、サポートの手厚さを考慮すれば妥当な価格帯です。

こんな寺院に向いています

パソコン操作に自信がない方。手厚いサポートを重視する方。複数の僧侶・寺務員で情報共有したい方。

お寺まもる君
クラウド

特徴

全国の住職30名からヒアリングして開発されたクラウド型サービスです。寺院ごとの運用に合わせたカスタマイズの自由度が高いのが特徴です。デモサイトで事前に操作感を試すことができます。

強み

寺院ごとにカスタマイズ可能。入力代行サービスあり。デモサイトで事前体験可能。

留意点

月額9,800円に加えて、初期費用29,800円が別途かかります。

こんな寺院に向いています

自寺院に合わせたカスタマイズを重視する方。導入前にじっくり試してみたい方。

天空21
デスクトップ

特徴

デスクトップ型買い切りソフトです。墓地管理に特に強く、実測に基づいた墓地図面を取り込んで管理することができます。インターネット接続なしで利用できるため、通信環境に左右されません。

強み

インターネット不要。墓地管理機能が充実。短冊印刷に対応。一度購入すれば月額費用がかからない点も魅力です。

留意点

クラウド型ではないため、スマートフォンからのアクセスや外出先での利用には対応していません。パソコンのバックアップは自己管理となります。

こんな寺院に向いています

インターネット環境が不安定な地域の方。墓地管理を重視する方。月額費用をかけたくない方。

蘇婆訶(そわか)
デスクトップ

特徴

過去帳データの取り扱いに特化したデスクトップ型ソフトです。江戸時代から現在までの過去帳を一続きのデータとして扱えるのが大きな特徴です。短冊印刷のレイアウトが豊富に用意されています。

強み

過去帳の専門性が高い。短冊印刷の豊富なレイアウト。墓地図製作サービスあり。墓地管理にも対応しています。

こんな寺院に向いています

古い過去帳を含めて一元管理したい方。短冊や宛名印刷を重視する方。

一如
デスクトップ

特徴

Excel連携に強みを持つデスクトップ型ソフトです。既存のExcelデータの取り込み・書き出しが容易で、これまでExcelで管理してきたデータをスムーズに移行できます。有償でのカスタマイズにも対応しています。

強み

Excelインポート/エクスポートが充実。有償で機能追加のカスタマイズが可能。墓地管理にも対応しています。

こんな寺院に向いています

既にExcelで檀家データを管理している方。デスクトップ型を好む方。

てらの記
クラウド

特徴

AI-OCR機能を搭載しており、手書きの過去帳をスマートフォンで撮影するだけでデジタル化できます。月別入金グラフデータ整備率表示など、データの「見える化」に力を入れた独自機能が多いのが特徴です。

強み

月額4,980円(税込)初期費用0円という価格設定。これは電話サポートや導入代行を提供しない「ノーサポートモデル」を採用することで実現しています。パソコンやスマホの基本操作ができる方であれば、画面の案内に沿って操作できるよう設計されています。

留意点

2026年上旬リリース予定の新しいサービスであること、電話サポートがないこと、墓地管理・短冊印刷に未対応であること。

こんな寺院に向いています

パソコンやスマホの基本操作ができる方。コストを抑えて檀家管理のクラウド化を始めたい方。手書き過去帳のデジタル化を最優先にしたい方。

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選ぶときに考えたい4つのポイント

「結局どれが自分に合っているのかわからない」という方へ。以下の4つの軸を順番に考えていくと、候補が自然に絞れてきます。

1インターネット環境は安定していますか?

最初の分岐点です。クラウド型はデータの自動バックアップ・外出先からのアクセス・複数端末での利用といった利点がありますが、安定したインターネット接続が前提となります。山間部など通信環境が不安定な地域では、インターネット不要のデスクトップ型が確実です。

安定している → クラウド型が候補に

不安定・未整備 → デスクトップ型が安心

2パソコン操作にどの程度慣れていますか?

必要なサポート体制の目安になります。導入時のデータ入力代行や電話サポートが充実したサービスもあれば、その分を価格に反映して低コストにしているサービスもあります。ご自身のスキルに合ったバランスを見極めることが大切です。

苦手 → サポートが手厚いサービスを優先

自力で使える → 低価格サービスも選択肢に

3月額で払うか、一括で買い切るか?

クラウド型は月額制が基本で、常に最新版を利用できる反面、長期的には累積コストになります。デスクトップ型は買い切りが多く、初期費用は大きいもののランニングコストを抑えられます。5年・10年単位での総額を試算して比較するのがおすすめです。

継続的に最新版を使いたい → 月額制

初期投資で済ませたい → 買い切り型

4いま最も解決したい課題は何ですか?

過去帳のデジタル化、墓地管理、短冊印刷、入金管理など、寺院ごとに優先度は異なります。すべての機能を満たすサービスはありませんので、「これだけは外せない」という機能を明確にした上で、上の比較表と照らし合わせてみてください。

最優先の機能を1〜2つに絞る

比較表の該当行を重点的にチェック

6

大切なのは「始めること」

ここまで6つのサービスを比較してきましたが、完璧なソフトというものは存在しません。どのサービスにも得意な分野と、対応していない領域があります。

それでも、紙やExcelのまま先送りにし続けることのリスクは小さくありません。パソコンの故障、引き継ぎの困難、住所変更の反映漏れ——これらは、デジタル化によって大幅に軽減できる課題です。

「サブスクなら月1000〜2000円で始められる。試してみて、自分が求める使い方ができないのなら、止めてしまえばいい」

—— 小路竜嗣氏(寺院デジタル化エバンジェリスト)
出典:INTERNET Watch「お寺の困りごと"あるある"をテクノロジーでどう解決する?」(2020年3月27日)

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よくある質問

クラウド型とデスクトップ型、どちらを選ぶべきですか?
インターネット環境が安定していればクラウド型がおすすめです。パソコンの故障や災害時でもデータが保護され、スマホからもアクセスできます。通信環境が不安定な地域ではデスクトップ型が確実です。
檀家管理ソフトの月額費用はどのくらいですか?
クラウド型は月額4,980円〜15,000円程度です。デスクトップ型は買い切りで4万円〜20万円程度が相場で、月額費用はかかりません。
パソコンが苦手でも使えますか?
サービスによってサポート体制が異なります。電話サポートや導入時のデータ入力代行が充実しているサービスもありますので、ご自身のスキルに合わせて選ぶことが大切です。
手書きの過去帳をデジタル化するにはどうすればよいですか?
手入力で移行する方法のほか、入力代行サービスを提供しているサービスもあります。てらの記ではAI-OCR機能により、スマホで撮影するだけで手書き文字を自動読み取りできます。
無料で試せるサービスはありますか?
多くのサービスで資料請求や無料体験が用意されています。まずは気になるサービスの公式サイトから問い合わせてみることをおすすめします。